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2001.1.8

 

 

日本の空港政(00.5.21)

 

羽田の24時間化や成田の滑走路問題などがよく話題に上ります。要するに滑走路が混んでいるわけです。羽田で飛行機に乗ったときにでも窓から見てみると面白いですが、滑走路の脇に出発待ちの飛行機が列を作って並んでいます。まるで高速の料金所にたまる車のようです。(笑)東京−福岡間など実質は60分くらいですが、そうした待ちも入れて2時間くらいになるわけです。

また路線システムの事をハブ=スポーク・システムといいます。アメリカなどで顕著ですが、ハブ(拠点)空港を何個かつくり、ハブ同士を太い路線と位置付けて、大量輸送路線にするわけです。あとは1つのハブを中心にして、自転車のスポークのように、その地方の各空港とそのハブ空港を結ぶわけです。

利点としては、(1)全部の空港同士を結ぶ路線は必要なくなる(2)それぞれの路線の輸送量に合わせて飛行機などを配置できる(3)ハブ空港に出てしまえばどこにでもいける。欠点は(1)乗換えが生じることの副作用(lost buggageなど)(2)ハブ空港が閉鎖したら、大きな代替空港があまり近くにない、などです。

最近はこのハブ=スポーク・システムが、世界の地域毎にも出来てきて、日本はその波からは遅れています。アジア地方のハブ空港としては、香港、シンガポールなどが挙げられています。(つまり、ヨーロッパやアメリカからアジアに来るときは「とりあえずこのどこかヘ来て、そこからアジア内の成田やインドネシアに行く」となるわけです。さすがにまだこれは定まっていませんが、議論はされています)

今後の日本の空港政策に関して、以下では1つの試案を展開します。

●大道寺様より●

私は日本にハブ空港があればいいとは思いますが、これ以上の東京集中が望ましいとは思いません

そこで、考えられるのが千歳空港の整備と、那覇空港の沖合展開です。千歳空港は自衛隊使用の滑走路を含め4本の滑走路を持つ日本最大の空港です。また、周辺に広大な用地が確保できる。那覇空港も那覇港に隣接しているし、1大物流拠点になりうる。千歳も、苫小牧港との連絡を強化すれば同様のことが言える。さらに本州の道路事情の改善にも資する。よって

・千歳は北米・欧州方面へのハブ
・那覇は東南アジア、南アジア、台湾、香港等へのハブ

とします。その他に福岡を、韓国のソウル、釜山、中国の北京、上海、西安以外の都市へのハブとして位置づければいいでしょう。

しかも3空港とも日本国内とは多数の都市と国内線で結ばれている。また、羽田−千歳、羽田−那覇に、エアバス−A-3XXを投入すれば成田空港の混雑緩和も可能になる。外国の航空会社にとっても、間接的な羽田乗り入れは十分に魅力があるでしょう。(大規模に国際線の羽田乗り入れを実施すると、成田から羽田への乗り入れ先変更希望が殺到すると思われるため、基本的に成田=国際線、羽田=国内線のスタンスは崩すべきではないでしょう)

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つまり、外国に行くには、とりあえず千歳か沖縄に行って、そこから飛び立つわけです。
逆も同じで、とりあえず、外国から千歳か沖縄に来て、そこから日本国内の行きたい所にいくわけです。さらに羽田(東京)へのニーズが大きい事を考えて千歳−羽田、沖縄−羽田にエアバスなどの大型機を投入して、重点路線にすればよい、との提案でした。

確かに現在のままでは成田や羽田は破綻しかねませんので、その意味では上述のような成田の混雑緩和のための政策も考える必要がありそうです。

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