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 Economics Today
 2000/7/30号
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  みなさん、こんにちは片山です。今日は、簡単な経済学のお話と本の紹介をします。
  経済学のお話は、国際貿易における有名な定理と、その実体との矛盾を簡単に説明します。本の紹介は、ビジネスパーソンが自分をどうやってスキルアップ
 させていくか、という視点を与える本です。僕の知り合いの著書です。
  来週は実体経済の話し(そごう問題とか)をしたいと思います。  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■目次
 1 レオンチェフ・パラドックス(中級)
 2 本の紹介「セブンレイヤーズ」
 3 編集後記
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 1 レオンチェフ・パラドックス(中級)
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 【レオンチェフ・パラドックスとは】
 貿易論でオーソドックスな定理にヘクシャーオリ−ンの定理があります。それ
 は「各国は、資本と労働という2つの要素のうち、相対的に沢山持ってる要素
 を集約的に使う財に比較優位があって、その財を沢山生産する」というものです。
 資本を集約的に使う財とは工業製品、労働を集約的に使う財は農業製品です。
  つまり、資本が相対的に沢山ある国は、工業製品を沢山生産して、それを輸出して、逆に農業製品を輸入しているはずなわけです。
  ところが、資本が相対的に豊富であると思われるアメリカが、実は農業製品を輸出して、工業製品を輸入していたのです。これは上の理論とは逆で、それを
 発見したレオンチェフの名前をとって、レオンチェフパラドクスと言われます。
  なぜそんなことになるのか、という事ですが、もちろん上の定理が成立するための厳密な仮定が満たされてなかったのと、あとは実はアメリカの労働者の
 生産性が他の国と比べて高く、アメリカは労働人口は相対的に少なくても、
 生産性を考えた労働力は相対的に豊富だった、と考える説です。
  【ポイント】最近はやってるIT投資は、供給サイドに影響して労働生産性を高めるインパクト
 を持ちます。その面からも、労働者の数だけを見るのではなく、1人当たりの
 生産性に着目するのは重要かもしれません。
  # 中級以上の経済成長論では人的資本(労働投入を、単純な数ではなく効率# 的な労働単位で考える)を導入しているものも多いです。
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 2 本の紹介「セブンレイヤーズ」
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  ■セブンレイヤーズ−ビジネスプロフェッショナル成功の法則■市場価値測定研究所代表 藤田 聰
 ■経済法令研究会
 ■1600円
 ■関連サイト http://www.mvaj.com/
  この本は、ビジネスパーソンが自分のスキルアップをどうしていったらよいか、ということを考える材料を提供する。そのために自分の市場価値を測定して
 それに応じた処方箋を講じる。様々なケースも掲載しており、実際的に役立つ
 本といえる。これからの契約社会に向けて、自分がどれだけの市場価値を有して
 いるか、またどうしたその市場価値を高められるか、を把握しておくのは
 有用ではないだろうか。
  実は筆者は現在この研究所の主任研究員を併任しており、謝辞にも名前が出ているが、コンサル業務をしている中、このセブンレイヤーズモデルには
 有名企業の社内研修など、ニーズが爆発的に増えているのも事実である。
 現在有名書店の新着ビジネス書のコーナーに並んでいるので、一度手にとって
 みていただきたい。
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 3 編集後記
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  もう夏ですね。読者の方から「おいしいビールと枝豆を!」というコメントを頂きましたが、
 まさにそうですね(笑)。また読者の方からの質問がたまってきましたので、
 次回はそれらの内のいくつかにお答えしたいと思います。
  では、夏ばてしないように元気で頑張りましょう。  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■文中のコメントは筆者のオリジナルな見解であり、一切の権利は筆者に帰属
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 発行部数:5734 部
 発行者 :片山 健太郎
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